「あつかったら ぬげばいい」

夏、とっても暑くてワイシャツの中は汗だく!

ネクタイがきつく首を絞めるような気がする!

それでもネクタイを緩めず、上着は脱がない!

「ぼくはビジネスマン、正しいビジネスマン。」

「暑くても我慢するビジネスマン!

「ここで脱いでしまうと、ひとり目立ってしまう!

「人と違うことはできるだけしない方がいい!

「みんなと同じ、ぼくはビジネスマン、正しいビジネスマン。」

そんなある日、偉い人が宣言します。

「冷房節約するために、ノーネクタイ・ノージャケットにしよう!

するとみんな、その通りにしましたとさ。

これ、日本の話。2005年「クール・ビズ」は流行語大賞にもなりました。

それまでみんな暑くても我慢していたのです。

どうして、暑かったのに自分から脱げなかったのでしょう?

自分さえ我慢すれば。

誰かに心配かけたくないし。

みんなと同じでいたいから。

世間の目があるし。

ここで苦しんでるなんて知られたくないし。

実は、命をかけてまでやらなければならないことなんてこの世にひとつもなくて。

なのにみんな我慢して、自分を苦しめている。

学校だって会社だって家庭だって、命をかけてまでそこにいる必要なんて全くない。

いやだったら、行かなくていいし、そこにいなくていいし、逃げればいい。

「そんなの甘えだ!」と言われたら

あなたはあなた、わたしはわたし、と無視できればいい。

もう自分を責めないで、自分の心に耳を傾けてみる。そんな時間をぜひ、ここで。

 

「あつかったら ぬげばいい」「さむかったら きればいい」

ヨシタケシンスケさんの絵本 イリガン珈琲店の本棚にあります。

 

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