「愛しのゾルバ」

暗い話でごめんなさい。

21年間そばにいてくれた愛猫が亡くなりました。

名前は「ゾルバ」。劇団四季のミュージカルにもなっている世界的ベストセラー「カモメに飛ぶことを教えた猫」の主人公です。

僕にとっては、気品の高い雌猫で

『フン、命令するのはアタシだから』『そばに行ってやるよ、ほら』

『そんなことでイチイチ落ち込むんじゃないよ』『おい、抱っこしてくれ、寒いんだよ』

よくそんなことを言われてました、たぶん。

でも、もういません。悲しいです。

今も部屋のドアを開けると鳴き声が聞こえてきそうな気がします。

 

悲しみを乗り越えるときに必要なのは

「自分にやさしく」「悲しさと戦わない」「感情を殺さない」「無理に決断なんてしない」

といろいろありますが、一番必要なのは「悲しい、と言える人がいること」。

たくさんいなくてもいい、ひとりいれば十分。

家族でなくても構わないし、きょう出会ったばかりの人だっていい。

 

悲しいときに悲しいと言える人がいることは、とても幸せ。

そして、悲しいときに悲しいと言えたら、強い人になれる。

そう信じています。

 

コーヒーを飲みながら、ふと。

今まで一番悲しみを聞いてくれたのは、ゾルバだったことに気付く。

僕はとても幸せだったのだ。

これから君をめざしてみよう。

誰かの悲しみを聞き、余計なことを言わず、秘密も漏らさず、最高にミステリアスに。

ありがとう、ゾルバ!

                                                                 

一文字 弥太郎

CONTACT
お問い合わせ

イリガン珈琲店へのお問い合わせ・オンラインショップの
ご利用お待ちしています。

このサイトを広める