「愛しのゾルバ」
投稿日:2021.04.02
暗い話でごめんなさい。
21年間そばにいてくれた愛猫が亡くなりました。
名前は「ゾルバ」。劇団四季のミュージカルにもなっている世界的ベストセラー「カモメに飛ぶことを教えた猫」の主人公です。
僕にとっては、気品の高い雌猫で
『フン、命令するのはアタシだから』『そばに行ってやるよ、ほら』
『そんなことでイチイチ落ち込むんじゃないよ』『おい、抱っこしてくれ、寒いんだよ』
よくそんなことを言われてました、たぶん。
でも、もういません。悲しいです。
今も部屋のドアを開けると鳴き声が聞こえてきそうな気がします。
悲しみを乗り越えるときに必要なのは
「自分にやさしく」「悲しさと戦わない」「感情を殺さない」「無理に決断なんてしない」
といろいろありますが、一番必要なのは「悲しい、と言える人がいること」。
たくさんいなくてもいい、ひとりいれば十分。
家族でなくても構わないし、きょう出会ったばかりの人だっていい。
悲しいときに悲しいと言える人がいることは、とても幸せ。
そして、悲しいときに悲しいと言えたら、強い人になれる。
そう信じています。
コーヒーを飲みながら、ふと。
今まで一番悲しみを聞いてくれたのは、ゾルバだったことに気付く。
僕はとても幸せだったのだ。
これから君をめざしてみよう。
誰かの悲しみを聞き、余計なことを言わず、秘密も漏らさず、最高にミステリアスに。
ありがとう、ゾルバ!
一文字 弥太郎